独居の方の在宅看取り

先月、末期がんの利用者さんが、ご自宅で亡くなりました。
利用者さんは、一人暮らしをされていました。
約2年ほど関わらせていただきましたが、関わった当初から、なるべく自然な形で亡くなりたい。入院はしないで家で亡くなりたい。亡くなった後は、直葬センターに運んでほしいなど、在宅死を希望されていました。
関わった当初は、週3回の訪問、昨年の12月からは毎日訪問になり、亡くなる1か月前からは1日2回訪問看護をさせていただきました。
呼吸苦もあり、受診するのも負担となり、昨年8月からは訪問診療の導入となり、利用者はとても主治医の先生に信頼をおいておりました。
ケアマネジャーは、なにかあれば、すぐ訪問してくださり、サービスの調整など迅速に対応していただきました。
一人暮らしの利用者さんではありますが、キーパーソンとなる知人の方が、毎日のように訪問しては、昼食を一緒に食べたり、外に連れ出してくれました。最期のほうは、一緒に介護をしてくれて、親身に関わってくださりました。
約2年間の関わりの中で、何度か、このまま自宅で過ごせるのだろうか?施設に入ったほうがいいのではないか?ということが話題にあがり、そのたびに、担当者会議を開き、その場で、利用者の強い思いを尊重し、在宅で過ごせるようにしていきましょうということで、利用者さん、知人、サービス業者が同じ思いで最期まで関わることができました。
利用者さんは、たばこを吸いたい思いも強く、それもあって、入院はしたくなかったのですが、亡くなる10日前まで大好きなたばこを吸っておりました。
私は、長く訪問看護に携わってきておりますが、とても印象深い利用者さんとの出会いでした。

(伊藤)